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第4回ICOA展 個人賞結果報告

11 月 12th, 2018

今年で4回目となるICOA展では、新たな試みとして識者による個人賞を設けました。

従来のアンケート形式のコンテストとは異なる観点から作品を評価される機会を作ることで、大学生の折り紙創作力・意欲の向上と創作活動の促進につながることを目指すものです。こうした連盟の呼びかけに対し、今回西川誠司氏・川畑文昭氏・北條高史氏の3名が、賞の設立に立候補してくださりました。
個人賞は「若い力の益々の成長を願い、個人個人の意思で賞を出す」という考えのもと賞金(賞金3万円、佳作賞1万円)および表彰状の作成などのすべてを選考者が負担し、各々の観点から独自に審査をしてもらうという形式をとりました。その際、選考ポイントと講評を選考者側に出してもらうことで、世代をまたがる折り紙の批評の場を設けることを狙いました。

選考および結果発表は第24回折紙探偵団コンベンション中に行いました。

各賞の選考基準および結果は以下の通りです。

西川誠司賞
選考ポイント 折るというシステマチック(直線・曲線を問わず)な造形が見立てにより定着されるー新鮮な表現を求む。
“該当者なし”あり。佳作(1万円)あり。
結果 本賞:なし
佳作賞:「バギー」 関根武(東京大学折紙サークルOrist)
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講評 バギーのタイヤをミウラ折り風の折りで表現されたところを買う。
創作者本人も自覚しているはずであるが、車体の表現はあいまいで作品全体の説得力を欠いているが、本作品の何歩か先により洗練された造形やデザインが存在する可能性を感じます。更なる研究を望みます。
北條高史賞
選考ポイント 最終完成形のデザイン・仕上げ技術に重点を置いた評価をおこないます。
人物像を主な対象題材とする予定です。
結果 本賞:なし
佳作賞:「人魚」 今井雄大(京都大学)
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講評

全体のデザインバランスが的確に調整されていると思いました。特に耳の角度・髪の層の重なり・しっぽのひねり具合が繊細に出来ています。
作品の表面だけでなく断面部分についても糊のはみ出しが見えないようにすると完成度がさらに上がるので、今後の作品で取り組んでみてほしいと思います。

川畑文昭賞
選考ポイント 造形上や表現の斬新なアイデアを重点に評価を行います。作品のジャンルは問いません。表現的に新しいチャレンジであれば、既存の技法(例えばインサイドアウト等)でもOKです。
結果 本賞:「アライグマ」 森澤碧人(早稲田大学)
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講評

選考基準を【アイデア性】として選定させていただきました。
動物、昆虫、恐竜等、折り紙の対象となる生物は左右対称のものが多く、展開図も当然のように左右対称で考えるのが普通の感覚です。
しかし、左右対称が故に無駄な領域が生ずることも多々あり、いかに効率的に折り出すかが大きな課題となっています。
受賞作品「アライグマ」は、出来上がりが左右対称造形であるにもかかわらず、全くの左右非対称設計となっており、これからの創作の方向性の一つを示す作品であり、そのアイデアは秀逸と思います。今後の益々のご活躍を期待いたします。

また、個人賞とは別に展示来場者による投票形式の年間コンテストも去年に引き続き実施しました。今後は11月に静岡、来年3月に大阪、5月に九州の各コンベンション会場にて同様の投票を行い、全会場の合計で最も多くの票を得た作品を表彰します。年間最多得票作品の作者には、おりがみはうすより賞金が贈られます。
コンテストへの投票はコンベンションに参加せずとも可能です。ICOA展にご来場の際は、ぜひ投票ください。

今回の個人賞は初めての試みということで、選考者と相談しながら企画を進めていきました。本項執筆に際しても選考者と企画への反応を見ながら振り返りを行いました。最終的に「若い折り紙創作者のモチベーションの一助になればと思って試みた個人賞ですが一部SNS上では残念な感想も聞かれました。批判的な意見ばかりが目立つようだと見直しが必要かも知れませんが、当面は続けようと思います。(西川)」との結論に至りました。

展示会の準備や賞金の提供で多大な助力をいただいた西川・川畑・北條の選考者3氏およびおりがみはうすの山口真氏に対し、この場を借りて連盟より改めて感謝申し上げます。

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