・「をる」(雑誌) 双樹舎
1993年に創刊され、この春についに休刊してしまった折り紙の雑誌。
折り紙だけにこだわらず「紙を折る」ことを多角的にとらえていて
なかなかにおもしろかった。。
折り紙にしても、歴史的な考察、ディスプレイなどにも凝っていました。
ちょっと読者がついていってないところもあるみたいですが (^^)。
間違いなく折り紙の新しい世代を啓発したという意味でも評価できると 思います
(私自身がそうです)。
どちらかといえばマニア系の作品が多いですが、
一度手にとって現在の折り紙界にびっくりしてみるのもいいと思います。
参考までに、バックナンバーの特集をあげておきます。
- No.1 1993 夏
「特集 古今東西折り鶴絵巻」
- No.2 1993 秋
「特集1 顔を折る 特集2 折り紙飛行機を飛ばす」
- No.3 1993 冬
「特集 折る、包む、贈る。」
- No.4 1994 春
「特集 折り紙空想博物館」
- No.5 1994 夏
「特集 吉澤章」
- No.6 1994 秋
「特集 美しき哉、花紋折り」
- No.7 1994 冬
「特集1 ワザありモチーフ傑作選 特集2 古き雛に思いを込めて」
- No.8 1995 春
「特集 花咲く折り紙」
- No.9 1995 夏
「特集 折り紙を遊ぶ」
- No.10 1995 秋
「特集 折り紙「普段活用」トラの巻」
- No.11 1995 冬
「特集1 麗しの重ね折り 特集2 インサイド・アウト作品集」
- No.12 1996 春
「特集1 召しませ、色紙 特集2 インサイド・アウト作品集」
- No.13 1996 夏
「特集 創作折り紙名作選」
- No.14 1996 秋
「特集 折り紙インテリア宣言!」
- No.15 1996 冬
「特集 日本を折る」
- No.15 1997 春
「特集 シンプルって、何だろう。」
このほかにも、人気の高かった作品の折り図を紹介する
「別冊 折り図集 vol.1、2」がでてます。
・「生命豊かな折り紙」 吉澤章 双樹舎
「創作折り紙に父」とも言われる吉澤章の作品集。
他にもNHK出版などから出している物もあったと思いますが、
最近の物ではこれのみでしょう。
双樹舎(雑誌「をる」を刊行している出版社)からなので、
もっとビジュアルを全面に出した物になるかと思っていたんですが、
そんなことはなくてわりとふつうの折り紙の本です。
もっとカラーページを増やして欲しかったなー。
造形的にはあまり難度の高い物はなく、誰にでも楽しめると思います。
ただ、吉澤さんの作品は、写真などを見て「これはすばらしい」
と思っても、折り図の通りに折っただけではそのすばらしい造形とは
かけ離れた物になることが多いので(特にウェットフォールディング
で作られている作品)、
本当の意味ではとてもむづかしい折り紙といえるでしょう
(ぐらい折りが多いのもその一因でしょう)。
一度折って満足するのではなく、何度も何度も折ることのできる作品、
という意味でも正統派の折り紙なのです。
この人の造形は、特に動物折り紙が優れていると思うのですが、
この本では人物造形が多数収録されていて、特に「花嫁」は
すばらしい作品。
また、所々に書かれている作者の折り紙に対する思い入れ、や、
創作についてのヒントなども一読の価値あり。
吉澤さんの人柄が紙面のあちらこちらにちりばめられています。
難を言えば、折り図は紙のおもてうらがわかるように色分けして
欲しかったです。
値段も高めなので、初めての一冊としてはおすすめできません。
そういう意味ではやっぱり趣味本なのかも(^^;)。
・「ジョイ・オブ・オリガミ」 笠原邦彦著 双樹舎
折り紙界の大御所である著者の最新刊。
最近の新境地である「半開き折り」や「織り紙」などが満載の楽しい本。
特に「半開き折り」は最近の設計折り紙が主流となっているなかで
折り数を極力減らし、紙を折ってできる線と面のギラギラするような魅力を
思いっきり引き出していて素晴らしい。
著者の折り紙に対する意見がたくさん載っているので読み物としても楽 しめます
(ごたくが多い、とも言う。これは「ビバ!おりがみ」からの伝統(^^;)。